上海問屋で販売中のIDE-SSDと、Yahoo!オークションのSO-DIMMを合わせて一万円台で旧式ノートパソコン(WinXP機)を出来るだけ快適に動かしたいな、といろいろ考えた結果、以下のようにしたら良いかもしれない。
CFD製IDE-SSDならプチフリーズがあまり発生しないと評判らしいが、はてさて?
検証環境は前回同様、SHARP PC-CS50JにTranscend社製IDE-SSD(TS32GSSD25-M)。
追加購入したのはオークションで入手したDDR SDRAM(SO-DIMM)1GB*2枚
基本的な構成は以下のようにする。
- WinXPは初期状態に戻す。(クリーンインストールまたはリカバリメディアから戻す)
- pagefile.sys(仮想メモリ)の使用量をゼロにする。
- RAMディスクを用意して、TEMPなどの書き込みはメモリで行う。
作業手順は以下の通り。
- IDE-SSDに換装する。
- メモリは初期購入時の最小構成に戻しておく。
(WinXPインストール直後の仮想メモリ設定は「システム管理サイズ」なので、メモリ容量に比例して pagefile.sys ファイルが肥大化し、起動直後にプチフリーズどころではないくらいに起動時に固まる可能性があるため) - WinXPをクリーンインストール、またはリカバリメディアから再インストール。
クリーンインストールのときは、SP+メーカーなどを使ってServicePack 3を統合したインストールディスクを用意するのが望ましい。 - FlashFire for XPをインストールする。
インストールしてもプチフリーズがなくなることは無いが、おまじない程度の効果を期待するくらいのつもりで。 - RAMディスクドライバをインストール。ERAM for WindowsNT3.51/4.0/2000/XP Ver 2.20 ドライバ
有効にするには再起動が必要なので、あらかじめインストールだけ行っておく。 - c:\boot.ini を編集し、WinXPが使用するメモリの最大領域を制限する。
boot.ini はシステムファイル扱い+読込専用にチェックが入っているので、編集可能にする必要がある。→参考
今回は1GBを上限としておくため、/MAXMEM=1024 を追加。 - レッツノート近代化改修3 (CF-R3 HDD→SSD換装)より、「WindowsXPの設定を変更」を実施。
- レジストリの設定を変更する。(Prefetch機能(キャッシュの先読み)の停止)
「HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCurrentControlSetControlSession ManagerMemoryManagementPrefetchParameters」にある「EnablePrefetcher」を開き、デフォルト値の「3」を「0」に変更。 - 書き込みキャッシュを無効にする。
「デバイスマネージャ」→「ディスクドライブ」→SSDドライブに対し、「ポリシー」タブの「ディスクの書き込みキャッシュを有効にする」のチェックを外す。 - システムの保護を無効にする。(どうせ戻すことは無いと割り切る)
(システムのプロパティ→「システムの保護」タブ→「構成」ボタン→「システムの保護を無効にする」にチェックを入れる) - 仮想メモリの設定を「ページングファイルなし」に変更する。
(システムのプロパティ→「詳細設定」タブ→パフォーマンスの「設定」ボタン→パフォーマンスオプションの「詳細設定」タブ→仮想メモリの「変更」ボタン→「ページングファイルなし」を選択したあと「設定」ボタン押下) - 自動更新の設定を変更する。
- ファイルインデックスを無効にする。
SSDドライブのアイコンを右クリック→「プロパティ」→「全般」タブの「このディスクにインデックスを付け、ファイル検索を早くする」のチェックを外す。
- レジストリの設定を変更する。(Prefetch機能(キャッシュの先読み)の停止)
- WinXPをシャットダウンし、メモリを1GB以上の構成に置き換える。
- WinXPを起動したら、コントロールパネルからERAMを実行して設定変更を行う。
ディスクサイズはメモリ搭載量に応じて計算する。今回は 980000KBを設定。
全容量(2GB≒2048000KB) - {WinXP領域(1GB≒1024000KB) + オンボードVGA共有領域(32MB≒32000KB) + 競合したら危ういので余裕を持たせる分(12MB≒12000KB)}
メモリ確保元は「OS管理外領域」をチェック。
「実デバイス扱い」にチェックを入れる。
「TEMPディレクトリ作成」にチェックを入れる。 - WinXPを再起動し、RAMディスクドライブが有効に使えるかチェックする。
- RAMディスクドライブが有効に使えることを確認したあと、環境変数の「TEMP」「TMP」をRAMディスクドライブに変更する。
(システムのプロパティ→「環境変数」タブ→ユーザー環境変数、システム環境変数の「TEMP」「TMP」のパスをRAMディスクドライブのTEMPフォルダにする。) - WinXPがService Pack 3ではないときは、Service Pack 3をインストールする。
このとき、Cドライブ(IDE-SSD)やRAMディスクドライブに解凍されるのを防ぐため、USBメモリやCD-Rに展開済みのインストーラーを用意出来ていることが望ましい。 - ドライバがインストールされていないときはドライバをインストール。
- Internet Explorer 8 をインストールする。
- Internet Explorerの一時ファイルと履歴の保存先をRAMディスクドライブに変更する。
(コントロールパネル→インターネット オプション→「全般」タブ→「閲覧の履歴」の「設定」ボタン→「フォルダーの移動」ボタン→RAMディスクドライブ直下 z:\ を指定) - ここまでやったら、いったん再起動。
- Microsoft OfficeやGoogle Chromeなど、アプリケーションのインストールを行う。
起動はすごく快適、シャットダウンで若干プチフリーズが発生する程度かな。
アプリケーションのインストールやWindows Updateの更新で、IDE-SSDに大量書き込みが発生することがあるのはやむを得ないにしても、ここまでやったら十分だろう。
そういやサスペンドや休止状態をテストしてなかったけど、外出時に使うこともないだろうからそのままでいいか。
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前回 FlashFireをインストールしたらプチフリーズは回避されるというのは思い込みに過ぎなかった